木造百万小塔

更新日:2020年03月31日

茶色い色で、円形の三重の塔の「木造百万小塔」の写真

木造百万小塔

三重の小塔で、総高21センチメートル、初輪の径10センチメートル、中輪径8センチメートル、上輪径7.1センチメートルです。

 奈良県吉野の医師田野栄太郎は法隆寺に浄財を寄進した際に、寺からその謝礼としてこの小塔を受け取りました。その後、この小塔は田野栄太郎の夫人の生家に移り、さらに夫人の類縁にあたる堀内家に伝来しました。

 百万塔は供養塔の一種で、天平宝字8(764)年の恵美押勝の乱の後、称徳天皇が戦で亡くなった者のための追善供養に、木製の小塔婆を百万基作りました。その小塔中に陀羅尼を納めて、同年10月4日に、南部十大寺に分置しました。
 長年の間にその多くが散逸しましたが、法隆寺では相当数が伝えられてきました。
 明治維新後、法隆寺の財政は窮迫しました。その時期はちょうど、田野栄太郎が浄財を寄進した頃です。

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