新型コロナウイルス感染症に関する大村智名誉市民からのメッセージ

更新日:2020年10月07日

韮崎市民の皆様へ

 

韮崎市民の皆様、目下コロナウイルス感染の拡大を防ぐ諸々の施策の下、不自由な日常生活を強いられていることと思います。

内藤久夫市長からの要請を受けて、皆様にメッセージを認めております。

私が最も畏敬しております北里柴三郎先生は、今から百二十六年前、当時最も恐れられていたペスト菌を発見した後のことですが、「今後も人類は次々と感染症に出会うことになると思われるが、正しい知識を持って行動すれば、恐れることはない」と言っております。そして、予防医学の普及に務められました。全ての人がこの予防医学の勉強をすることは、大変ですが、目下毎日のようにテレビ等で報道されて三密(密閉空間)、(密集場所)、(密接場面)を避けることから始まり、マスクの着用や手洗い、うがいをする、そして目鼻を洗うなどの励行に心掛けることがご自身をコロナウイルスの感染から防ぐだけでなく、他の人にも移さないことができます。このようなことを励行することで、私の子供の頃の経験を思い出します。当時、クラミジアという細菌が感染して起こるトラコーマという眼の病気が流行して、多くの友達が眼を赤くして学校に通っていました。私は、母から時々両手に水をためて顔をつけて眼を洗うことを励行するように言われ実行し、眼を赤くすることはありませんでした。

現在、科学の進歩に伴い、いわゆる抗菌グッズが売られております。これを使うと、衛生的であると言われておりますが、大事なことはそれだけに頼らず、従来からの衛生的に保つ基本をしっかり行うことです。

目下、マスクが足りないということが毎日のように報道されています。そのことから、マスクをしていると感染しないと安易に信じないようにしてください。もちろんマスクも効果はあると思われますが、最も大事なことは手を洗う、うがいをする、眼、鼻、口を洗うことの励行であると思います。鼻を洗うというと、鼻が痛いと思う人も多いと思いますが、私は市販されている二リットルの飲料水に食塩を少々(水1リットルに食塩を8グラム)入れて洗うと、鼻は痛くありません。

ワクチンの開発や抗ウイルス薬の開発が進んでおり、間もなく使われるものも出てくることは間違いありません。これらに期待しながら、日常生活を送りましょう。

個々の心得が全てを守ることになります。トンネルの向こうには開けた明るい景色があります。皆、一緒に頑張りましょう。

 

大 村 智

韮崎市名誉市民

北里大学特別栄誉教授

大村智名誉市民