ダニ・蚊を介した感染症に注意!
気温が高くなる夏には肌の露出が増え、ダニや蚊に咬まれたり刺されるリスクが高まります。
農作業や草刈り、山中での作業(山菜採りや狩猟等)は、特に感染しないよう注意しましょう。
ダニ媒介感染症とは
ダニ媒介感染症とは、病原体を保有するダニに咬まれることによって起こる感染症のことです。
人が野外作業や農作業、レジャー等で、これらのダニの生息場所に立ち入りダニに咬まれると、
ダニがウイルスや細菌などを保有している場合、咬まれた人が病気を発症することがあります。
マダニに咬まれるとどうなる?
マダニ類の多くは、ヒトや動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日から、長いものは10日間以上)吸血しますが、咬まれたことに気がつかない場合も多いと言われています。
吸血中のマダニに気が付いた際、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまったりするおそれがあります。
医療機関(皮膚科)で処置(マダニの除去、洗浄など)をしてもらってください。
また、マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けて下さい。
予防方法
草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくすることが大事です。
服は、明るい色のもの(マダニを目視で確認しやすい)がお薦めです。
虫除け剤の中には服の上から用いるタイプがあり、補助的な効果があると言われています。
また、屋外活動後は入浴し、マダニに咬まれていないか確認して下さい。特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)などがポイントです。

蚊媒介感染症とは
蚊媒介感染症とは、病原体を保有する蚊に刺されることによって起こる感染症のことです。
主な蚊媒介感染症には、ウイルス疾患であるデング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症、日本脳炎、ウエストナイル熱、黄熱、原虫疾患であるマラリアなどがあります。
これらの感染症は主に熱帯、亜熱帯地域で流行しています。
日本における国内感染例
日本においては日本脳炎以外の蚊媒介感染症は海外からの輸入感染症としてみられていますが、デング熱に関しては 2014 年に国内感染例が報告されました。
ジカ熱・デング熱対策
ジカ熱やデング熱は蚊を介して感染します。
原因となるウイルスは、感染した人の血を吸った蚊(日本ではヒトスジシマカ)の体内で増え、その蚊がまた他の人の血を吸うときにウイルスを移し、感染を広げていきます。
やぶなどの蚊がいそうな場所に行くときは、肌を露出せず、虫除けスプレーを使用するなど、蚊に刺されないように注意しましょう。
また、ジカ熱やデング熱の流行地に渡航する場合は、現地で蚊に刺されないように注意しましょう。
ジカ熱やデング熱に感染するとどうなる?
感染しても全ての人に症状が出るわけではありませんが、発熱や関節の痛み、発疹が出るといった症状が1週間ほど出ます。
また、ジカ熱は妊婦が感染すると小頭症などの先天性障害をもった子どもが生まれたり、デング熱では出血を伴うデング出血熱となり重症化することがあります。
予防方法
蚊との接触を避け、刺されないようにすることが重要です。
- 長袖、長ズボンを着用し、屋外作業での肌の露出をなるべく避ける。
- 虫よけ剤等を使用し、屋内外で蚊に刺されないようにする。
- 室内の蚊の駆除を心掛ける。
- 蚊の幼虫の発生源を作らないように注意する。

更新日:2022年04月28日