一条六郎信長寄進の大般若経

一条六郎信長寄進の大般若経
一条六郎源信長は建長6年(1254)に願主として大般若経600巻を書写して、武田八幡宮に奉納しました。
紙本の折本で縦26センチメートル、横13センチメートル、32~35葉ほどの墨書写経です。
市内では現在のところ6巻の存在が確認されています。
大般若経は摩訶般若波羅密多経の訳称です。「摩訶は」大、「般若」は知恵、「波羅密多」は到彼岸という意味で、最高真理認識の意味を説いた般若部諸経典の一大集成です。全600巻で、般若よりみれば一切の存在は空という空観思想を説いたものです。
大般若経は大乗仏教初期の経典で、唐の高僧玄奨が顕慶5年(660)から4年の歳月をかけて翻訳したものです。日本では国家鎮護・災害消徐の霊力があると信じられて、大般若経の真読・転読が朝廷中心に行なわれました。
この記事に関するお問い合わせ先
教育課 文化財担当
〒407-8501
山梨県韮崎市水神一丁目3番1号
電話番号:0551-45-7256
メールでのお問い合わせはこちら
更新日:2020年03月31日